「どこに逃げたらいいのか」
この恐怖の中、テントでじっとしていた。
逃げ場のない恐怖。これほど恐ろしいものはない。
それと同時に現代(私たちの生活)がどれだけ恵まれているものなのかを実感した。
そんな無人島生活2日目。
いざスタート。
1日目を読みでない方はあわせてお読みください。
太島の朝日とともに行動開始。食を求め釣りへ

2日目の朝は太陽の日差しが眩しく目覚めた。朝6時の起床だ。
硬い地面に苦しみながらも、ある程度は睡眠を取ることができた。
目もある程度覚め、早速今日を生きるための漁にでた。
結果は・・・「ベラ」が数匹釣れたのみ。
(たべるご:「ベラは食べれる魚。ベラの食べ方ついて」引用)
こいつ。
見た目はキモいが食べられる魚だ。
数匹釣れただけでも良しとし、日が高く昇り始めると同時に拠点へ戻った。
太島での食事は朝昼兼用。無駄なエネルギーは使わず温存する生活
漁を終え、拠点へと帰ってきた。
拠点で火を起こし、昨日の残りの「タイ」と飯盒ご飯を炊いた。さすがに味のつけていない、おかずのほとんどない白米には飽きてきた。
食後は何をするでもなく、一度昼寝という名の体力の温存をおこなった。
日中の活動は危険だ。確実にエネルギーを奪われる。
涼しくなるまでの辛抱だ。
太島最大の地獄。嵐の予感が漂う。雲行きが怪しい・・・。
涼しくなると同時に、火起こしの為の流木や松ぼっくりを採取しにいった。
そこでこんなものを拾った。
先住民が置いていったであろうお茶だ。
ぬるい水に嫌気がさしていた3人は1人を毒味役として選出し飲んで見ることに・・・
毒味役「(恐る恐る1口飲む)う、うまい!ぬるいけど緑茶だ!」
他の2人もその言葉を信用し、1口飲んだ。味付きの飲み物は最高だ。
そんなことをしている間に遠くの雲行きが怪しい。

波も徐々に高くなり、風も強くなってきた。
確実に来る。嵐の予感だ。

とりあえずテントを守るために拾ったブルーシートでテントを覆った。
雨が降り出した。確実に嵐は近づいてきていた。
各自テントを守るため中に入り待機した。ここからが勝負だ。
太島に嵐が直撃!!逃げ場のない恐怖と戦う
(嵐当時の天気図)
とうとうきてしまった。嵐だ。
近くに雷が落ちる、テントに水が浸水する、強風が吹き荒れる。
無人島では一切の安全地帯などない。どこに避難すれば良いのかもわからない。
逃げ場のない恐怖。これほど恐ろしいものはない。
浸水しビチョビチョになってしまった自分のテントを放棄し、もう1人のテントに避難した。
40分ほどたった頃だろうか。雨が止み、雷の音も遠く離れていた。
助かった。なんとか難を逃れた。
帰る場所(安全な場所)があるありがたみを改めて知った。雨、風がしのげるだけでも贅沢だなんて・・・
安心と同時にお腹が減った。飯にしよう。
太島の全ての木が湿気ってしまった。やっとの思いで完成した飯も・・・

嵐は去った。飯にしようと思ったのも束の間、湿気った木では火を起こすことができない。少し湿気っているくらいならまだしも全てがビチョビチョだ。
これでは火が起こせない。
なんどもなんども空気を送り、拾った紙皿を燃やす。しかしほぼ木には火を移すことができなかった。
なんとか火を起こし続け、早朝に釣った「ベラ」を使った味噌汁が完成した。
「さあ食べよう」と思った瞬間。
大粒の雨と強い風が吹いた。
テントを守ることが先決だ。食事を放棄しテントを守ることに専念した。
1時間くらいたっただろうか。雨がやんだ。
再度味噌汁を確認したが、雨水の混じった、ぬるい飲み物と化していた。
もう火を起こす余力などない・・・
今日はもう寝よう。よく考えたら今日は1食しか食べてないや。
まあいい。寝よう。
ビチョビチョのテントの中、眠りについた。
「明日は必ず食ってやる」そう心に決めて・・・
【2日目「完」】
(続く・・・)
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